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お知らせ

【出版情報】山本龍彦教授「〈超個人主義〉の逆説 AI社会への憲法的警句」

この度、当センターのメンバーである山本龍彦教授が弘文堂より、
著書「〈超個人主義〉の逆説 AI社会への憲法的警句」を2023年11月に出版しましたのでお知らせします。

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内容紹介

デジタル技術の進展とその社会実装により、市民生活は歴史上これまでになく「スマート」になりつつある反面、さまざまな新たな脅威が出現しています。しかしその脅威はわかりやすく目に見える「敵」ではなく、監視やプロファイリングと引き換えの「自由」、フィルターバブルが助長する政治的分断、アルゴリズムと資本主義の野合といった形で、私たちが長年にわたり積み上げてきた人間社会のしくみやアイデア――「人間の尊厳」をはじめとする憲法的価値を含む――を、徐々に掘り崩すような形で立ち現れています。では、こうした「個人」や「民主主義」、果ては「国家」の融解に、どのように抗うのか――。本書は、デジタル社会への警鐘を憲法学の観点から鳴らし続けてきた著者が多様な媒体で公表してきた論稿を19本厳選収録し、書き下ろしも追加。その思索の軌跡をたどる一冊です。

目次

序論 デジタル化する世界と憲法
第Ⅰ部 デジタル社会における個人主義の虚構
個人化される環境――「超個人主義」の逆説?
ビッグデータ社会における「自己決定」の変容
「身体の自由」のゆくえ――〈サイバー/フィジカル〉が融解する世界の中で
第Ⅱ部 漂流する日本の個人データ保護法制とプライバシー
GDPRが突きつける日本の選択――求められる憲法調和的なAIネット化
〝C〟の誘惑――スコア監視国家と「内心の自由」
個人情報保護法制のゆくえ――憲法と個人情報保護【鈴木正朝氏との対談】
自己情報コントロール権について
自己情報コントロール権をめぐって【曽我部真裕氏との対談】
新型コロナウイルス感染症対策とプライバシー――日本版接触確認アプリから考える
第Ⅲ部 デジタル化する表現環境と表現の自由
思想の自由市場の落日――アテンション・エコノミー×AI
SNSとフェイクポピュリズム――「関心市場」の社会的デザインを探る
アテンション・エコノミーと報道――デジタル言論空間のあり方を問う
アルゴリズム社会の〝統治者〟――プラットフォーム監視は責務
原発と言論――「政府言論」を考える
続・原発と言論――政府による「言論」の統制について
第Ⅳ部 プラットフォーム権力とたじろぐ国家
プラットフォームと戦略的関係を結べ――GAFAのサービスが社会基盤となるいま、日本はいかなるモデルを構築すべきなのか
まつろわぬインフラ――情報通信、「情報戦」、グローバル・プラットフォーム
デジタル空間とどう向き合うか【インタビュー】