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【New Working Paper】社会中心のサイバー紛争:東アジアにおけるその動向と可能性

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2021年8月、トビアス・バーガーズ博士とデイビッド・ファーバー教授のワーキングペーパー「Society-Centric Cyber Conflict: Understanding its dynamics and potential in East-Asia(訳:社会中心のサイバー紛争:東アジアにおけるその動向と可能性)」が公開されました。

本ワーキングペーパーは、重要インフラを標的としたサイバー攻撃が近年増加していることをうけ、これらの攻撃とその影響をより理解することが不可欠であると考えている。分析フレームワークを設定することにより、このような攻撃の影響を測り、社会的影響を伴う攻撃が、社会中心のサイバー紛争(S3C)と呼ばれる新しい形態のサイバー紛争を引き起こすきっかけとなっていると論じる。S3Cでは、サイバー紛争の社会的側面を考える上で、以下の3点を理解する必要がある。a)サイバー攻撃の社会的影響、b)そのような攻撃の影響に対する社会の反応、および、c)社会の反応がサイバー紛争のダイナミクスにどのように影響するかを理解する必要がある。これらの項目は、サイバー紛争が深刻化する可能性や動向を理解する上で特に重要である。

社会的な影響や反応に関するデータが不足していることを踏まえ、必要なデータを収集するための方法論的アプローチを提示し、S3Cに関するさらなる研究の必要性を主張する。特にアジア太平洋地域では、S3Cによって引き起こされる潜在的な影響力が大きく、地域のサイバーセキュリティダイナミクス、またより広く安全保障関係に影響を与えると考える。

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